2006年02月17日号

No.65


水色の空が眩しいほど美しい。節分が終って春の扉がほんの少し開いたのを感じた。二月一日は病院行事の豆まきだった。今年も看護部長と病棟師長達、髭鬼の事務長、11匹の鬼達が病院中を暴れ回った。

   患者さんはスタッフとホールに集まり「鬼遅し!」と待ちかまえていた。「ウォー!」鬼軍団の登場に四方から球が飛んで来て、鬼はバタバタと倒れ込む。ひと病棟に15分、8つの病棟と通所リハ、合計135分。鬼は汗だく、マジで脱水状態の酸欠状態だった。


   親分鬼の私は、金の金棒を持っていて、毎年この金棒を振りかざして、逃げる看護師、職員、ドクターのお尻を叩いて走る。「福は内!」の言葉に怒る人はなく、笑い声がホール一杯に響き渡っていた。見慣れた家族の方達が、「会長さん、叩いて!」と自らお尻を突き出してくれる。患者さんも麻痺の残る右手左手両の足を、此処!此処!と御利益を求めて、親分鬼は大忙しだった。


   ケアをする事はハートを分かち合う事…私達が心から楽しんでケアにあたれば、その心は患者さんにしっかり伝わるに決っている(と私は信じている)。座位が保てなくてベッドごと参加していた患者さんが、師長達の扮する鬼を退治して泣いて喜んでいたではないか。私の胸で揺れる作り物のでっかいおっぱいで男の患者さんの頬っぺをはさんであげたら、皆んなホッホ!ホッホ!と喜んでくれた。「バリアフリー」って言うけれど、心のバリアフリーを解き放って楽しみを共有する病院行事を通して、入院生活エンジョイ日を作る事が大切だと思う。笑いから免疫機能が高まるっていうじゃない。


   そう言えばあの日、いつの間にか飛び入りの赤鬼が一匹増えていた。通所リハ利用者の泉さん86歳。よほど楽しかったのね。ウフフ!


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