2006年03月03日号

No.79


 二十年前まで、キャバレーの行事といえば、桜まつり、夏まつり、紅葉まつり、クリスマスと、季節ではっきりしていた。それにバレンタインデーとすすきのまつりが加わってきた。これらの日には、ホステスを出勤させようと、店長、支配人たちは、客の多い日の対策に懸命だった。


  : しかし、ここ七、八年は祭と名のつく日には客が減って、ことにクリスマスは祭日と同じになってしまった。


  : クリスマスイブには、お客が並ぶほど押しかけて、ホステスの更衣室や事務所にビール箱を並べ、ホールの客席が空くまで飲んでいただいた時代を知っている私などは、淋しい想いをすることが多くなった。


  : バレンタインデーにも、お客が集まらなくなって四、五年たった。お客に電話して召集をかけて、チョコレートを用意していたホステスの、空振りで残ったチョコレートを、ウエイター達が頂戴する光景が多くなった。


  : いまのすすきので、元気のあるのはソープランドとヘルスであろう。ことに二ヵ月に三日間ほど、きまって忙しい日があるという。その時は朝九時から開店して、女たちを揃えて、二ヵ月に一度の常連客を迎えるのに、大童だということである。


  : 二ヵ月に一度の常連客とは、年金の支払い日で、受給をうける人だと知らされて、同じ年金族である私は唖然とした。


  : 最近、熟年ソープが増えてきて、四十歳すぎの中年女を集めている。一回一万円前後で一時間遊ばせる店を、癒し系ソープなどといっているが、老年の客を集めて静かなブームを呼んでいるようである。


  : 団塊の世代の人たちが、どっと年金族になる日が近いと、ソープランド、ヘルスでは手ぐすねひいているようである。


  : なぜか、ちょっぴり切ない気がする。

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