2006年04月21日号

占いか、マインドコントロールか


フジテレビが昨年11月放送した、「幸せって何だっけ」という番組で、細木数子というタレントが、卵について「24時間明かりをつけて、1羽当たり1日2~3個生ませている、飼料はほとんどが薬でできており食べると病気になる」などと発言したのに対し、社団法人日本養鶏協会など関係11団体がフジテレビに対し、「科学技術論的にもあり得ない内容で鶏卵への不信を誘発する」と、厳重に抗議した。フジ側は全面的に謝罪し、細木を採卵養鶏場に連れ出して「私は卵も鶏肉も好きだから逆に応援しますよ!細木数子ブランドで出して下さいよ!」といった発言をさせたという。


   辛口の占い(?)でテレビの売れっ子タレントになっている細木数子さんは、出演する番組が軒並み高視聴率を稼ぐという人だ。しかし、オヤジの小言風に芸能人をお叱りする程度ならいいが、世の中を惑わせるようになると問題は大きい。


   散歩人の母親は、細木さんを「えらい人」と尊敬する大のファン。ところが、テレビで仏壇の中や部屋の鴨居に先祖の写真を飾ってはいけないといっているのを聞いて、仏間の写真を全部取り払ってしまった。実家に里帰りする折に、死んだ父や祖父母の遺影に会うのが楽しみな散歩人にとってはちょっと困る事態でもある。どうしてかと問うと「(飾っていると)親族が全部不幸になると言うんだよ」。これはいけないと思った。いわばマインドコントロールである。テレビで商行為はないが、不幸になると脅して壺を買わせる霊感商法にも似ている。実際、お寺などに相談する人がずいぶん増えているそうだ。


   10万円の個人鑑定料をとる細木さんの「勉強会」に潜入して、石材会社と連携して墓石などを売る実態をレポートしたのはしんぶん赤旗の連載(現代こころ模様・葬儀考)。同紙によると1千万円以上の契約をして返済に苦しむ人も出ているという。歯切れのいい“良識”を身にまといながら、その裏の顔もまたある人のようなのだ。

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