2006年05月19日号

桜の塩漬け


むっとするような春の精気が充満する大気の中に煙るように咲く本州の桜と違って、北海道の桜は清らかに花開くそのすがすがしい濃いピンクはそれはそれで美しい。植物の専門家によれば、北へ行くほど木々は太陽の光を少しでも受けようと、上へ上へと手を伸ばす。だからエゾヤマザクラもチシマザクラも、枝が横に広がるソメイヨシノなどと違って、ポプラ型に上へと伸びているのだそうだ。この桜をこよなく愛する日本人は、花や葉を漬けて、1年中、桜の風情を懐かしむ。


   桜の花の塩漬けには、できれば八重桜がいいという。5分か6分咲きを摘み、さっと流水にさらしたら、ざるで水気を切り、ふきんでやわらかく押してさらに水気を取る。壺などに入れ、桜花100gなら塩20~30g程度の割合で軽くふって混ぜる。この時、梅酢(できれば白酢…梅を漬ける際のシソを入れる前の汁)も振ると良いそうだ。その上を桜の葉で覆(おお)い、落としぶたをして1~2㎏の重石をし、涼しい場所で5~7日漬け込む。漬かった桜をざるに上げ、汁気を良く切って、梅干の要領で2~3日、日陰の風通しの良いところで陰干しにする。お盆などに干した桜を広げ塩をまぶして、再び壺に入れて冷蔵庫など冷暗所に保存する。


   熱湯を注いださくら湯はお祝い事などに。おもちやお菓子に。料理や、散歩人はたまに酒に浮かべて…。新緑のやわらかい桜の若葉を摘み、桜葉の塩漬けも比較的簡単に出来るとか。香りを楽しむ、風雅なひとときを過ごせるというから、今年は桜の花と葉の塩漬けに挑戦してみよう。


クッキングトイ

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