おしっこで目が覚める―夜間頻尿―
泌尿器科さいとうクリニック 齋藤文志郎院長一晩ぐっすりと眠った翌朝の爽快感には格別なものがあります。たまに夜中におしっこで目覚めても多くは一回程度です。ところが夜寝ている間にトイレに行きたくなり、何回か目が覚めてしまう夜間頻尿が男女とも高齢になるほど増加し、50歳代で約60%、80歳代では90%以上のかたが夜中にトイレに起きてしまうとされています。
夜間頻尿の原因としてはまず尿量そのものが増える場合があります。年齢を重ねるにしたがって、心臓や腎臓の機能が低下しがちなことや、尿量を減らす抗利尿ホルモンが十分に分泌されなくなるのが主な理由です。また“サラサラ血液”を目標にあまりにも多量の水分を摂っているかたも注意が必要ですし、高血圧や心臓病の薬でも尿量が増えることがあります。心当たりのあるかたは、一度かかりつけのお医者さんに相談してみましょう。
夜間の尿量が正常でも一回の排尿量が少ないと、トイレの回数が増えます。この原因としては急におしっこがしたくなり我慢ができない状態になってしまう過活動膀胱があります。様々な原因により膀胱筋肉の活動が異常に活発になっている状態です。また前立腺肥大症や糖尿病性の神経障害により膀胱内の尿を出し切れずに残尿が起こってしまい、一回あたりの排尿量が減ることでトイレが近くなることもあります。
さらに一部のかたでは年齢とともに膀胱が小さくなりますし、膀胱炎などの細菌感染症でも同様です。さらに排尿の機能には何ら問題はないのに、夜中に目が覚めた、あるいは寝付けないためトイレに通う場合もあります。
しかし実際にはこうした原因が複数重なって引き起こされる夜間頻尿も多く、一つ一つの原因をつきとめ、それぞれの方に適切な治療を行うことが大切です。健康生活の妨げになる頻尿を少しでも減らして夜ぐっすりと寝るためにも、お困りの方は泌尿器科専門医にご相談ください。
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