2006年06月09日号

潜んでいる糖尿病


朝日新聞(2006年4月21日付)の朝刊に「妊婦の糖尿病年々増加」という記事がありました。妊娠中に検査を受けて初めて糖尿病がみつかる妊婦が多いことが日本糖尿病・妊娠学会の調査で明らかになりました。


   およそ74万人の妊婦の内5200人が糖尿病と診断され、その割合は96年は0・55%だったものが年々増加し02年には0・87%とおよそ1・5倍にまでなっているとのことです。増加の原因として脂肪分の多い食事と運動不足が深く関わっていると言われています。妊娠初期に血糖値が高いと生まれてくる赤ちゃんの心臓などに先天異常が起こりやすくなります。妊娠前に検査を受け、糖尿病と分かれば食事・運動・インスリン療法などを行えば出産準備が整うと、調査を担当した佐中真由実先生は話しています。


   成人の糖尿病については、糖尿病学会の診断基準や治療方針については明確な指針が出されています。しかし、高齢者の場合はどうでしょう。いかに糖尿病であることを自覚するかが問題になることがあります。


   「目のかすみ」で来院した喜寿のご夫婦。お二人とも健康で医者の世話になったことはないと胸を張っていました。検査の結果、お二人のかすみの原因は白内障で、手術が必要でした。そこでご夫婦の血液検査をしたところ、ヘモグロビンエイワンシー(HbA1c)という糖尿病の程度を示す値がなんと12%以上(正常は5・5%以下)もあったのです。幸いどちらもまだ網膜症ではないようなので、血糖コントロールを行い白内障手術の予定です。


   こちらは米寿のご婦人。数週間前から徐々に利き目が霞んできたと来院されました。診ると白内障がかなり進行していて、そして眼底を診ると、糖尿病に典型的な出血が眼底に広がり、一部は硝子体にまで及んでいるではありませんか。このまま放置すれば、あと数週間で失明の恐れがあります。早速レーザーで病変部の治療に取りかかりました。


   このように身体には何の異常もなく、「目のかすみ」で発見される糖尿病が珍しくありません。


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