2006年06月23日号

アトピーと眼の病気


身体中の皮膚がかさかさ、かゆくて痒くて夜も眠れなく、いつもいらいら。そのようなお子さんが周りにいませんか。幼稚園児から小学生を中心とした子供に多かったアトピー性皮膚炎。最近では成人の発症も増加しているそうです。


   このアトピー性皮膚炎は目にも視力の低下を起こす病気を招きます。アトピー性眼症の中で最も多いのはアトピー性角結膜炎で、炎症が強いときには角膜に傷が出来たり、慢性に炎症が続くとドライアイになったりします。その様な状況にも関わらず無理をしてコンタクトレンズを使用すると危険な角膜感染症が起こります。また円錐角膜といって角膜の先端の一部が徐々に飛び出してくる病気もあります。初期には近視や乱視が急速に進行し、やがてメガネやコンタクトレンズでは矯正できない強い近視や乱視に発展します。角膜に強い混濁を起こすため、角膜移植が必要になることも少なくありません。


   さて、アトピー性皮膚炎では、最も怖い合併症に白内障と網膜剥離があります。これらが何故アトピー性皮膚炎に多く起こるのかは分かっていませんが、患者さん自身が皮膚のかゆみに堪らず、目の周りをこすったり、顔を叩いたりすることが一因ではないかと考えられています。白内障は水晶体(目の中にあるレンズ)が濁った状態ですが、初期には磨りガラスを通してものをみるような視力低下が起こります。一方、網膜剥離は、映像を映す網膜の一部に穴があき、そこから網膜が剥がれ周囲に広がり、網膜全体及ぶと失明してしまいます。薬では治らないので、手術をします。


   白内障を起こした水晶体は手術で取り除くことが出来ますが、術後の炎症が引き金となり網膜剥離が起こりやすくなるという困った問題があります。しかし、最近では老人性白内障の手術と同様に濁った水晶体の代わりに新しく人工水晶体を入れてやると網膜剥離が少なくなるという報告があり、僅かながら光明が見えてきました。


   いずれにしても、アトピーには怖い目の病気があることを忘れないでください。


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