2006年07月21日号

給食費


福岡県警が青少年向けに暴力追放のビデオを制作しているのに対し、北九州市の指定暴力団が「組員の子供へのいじめにつながり、人権侵害の恐れがある」と、中学校や高校での上映中止を求めて同市に請願書を提出していたという。このビデオは、現職の警察官が出演し、暴力団の実態をドラマ仕立てで描くもので、青少年が暴力団に入るのを防ぐのが狙い。
   暴力団が人権を訴えるというのが何か変だけど、学校上映でのイメージ低下で“求人難”になるのを阻止しようとしたと裏読みするほどのことでもなさそうだし、とすれば額面通り、いじめを本当に心配しているのか。もしかしたら「暴力団も人の親」的な人情話で人の気を引く逆手のPRかも知れない。
   全国的に深刻化している給食費の滞納問題で、簡易裁判所に支払い督促の法的手段を取る自治体が増えてきている。これは本当に生活が困窮して滞納するのではなく、例えば広島県呉市の場合は、「義務教育なので、支払う必要はないはず」などと公言する保護者が増え、中には愛犬の美容代を惜しまず、新車を購入しながら給食費の滞納には平気でいるなど、保護者の無責任ぶりが目に余ってきたからだという。呉市では担任の先生や校長が立て替えていた例もあり、それも限界に来ていたそうだ。
   この一方で、千葉県の大網白里町では給食費を3ヶ月滞納した児童・生徒の給食を停止する処置を導入、山梨県笛吹市でも、「滞納2ヵ月で給食停止」の文書を出し、論議を呼んでいる。滞納の制裁で、教室で一人だけ給食が当たらない子供の姿。これはもう、子供に対する直接的な差別、それこそ学校側のいじめ行為だ。
   我が子の給食代より犬の美容代を優先する親。子供の給食を止めるぞと脅す教育者。一方で、自分の行為を棚に上げて、我が子へのいじめを心配する(?)暴力団…。屁理屈にまみれた大人どもの狂想曲は止まらない。


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