2006年08月25日号

加齢黄斑変性症④どんな治療をすればよいか


加齢黄斑変性症は、年を取ってから発症する目の病です。ものを見る中心の網膜に傷害が起こるため、高度の視力低下のみならず中心部に大きな暗点が生じます。両眼に起こることもあり、そうなると新聞やテレビを見るのが不便になるばかりでなく、人の顔を見分けるのも難しくなります。


   病気の元凶は脈絡膜新生血管という異常な血管が黄斑部に新たに出現し、そこから出血や血液成分の漏出を起こすためです。そのままにしておくと、新生血管は拡大し黄斑部を中心に大きな暗点が生じ、視力も極端に低下してしまいます。そして、最終的には黄斑部の神経細胞は死滅して、ものを見るという機能は永遠に失われてしまいます。


   それではどうすればこの病気から目を守ることが出来るでしょう。理想的な治療は、新生血管を発生しなくすることです。しかし、高齢に伴う網膜の機能低下や網膜の栄養源となる血液の循環機能が悪くなるといった老化現象が誘因ということ以外に、脈絡膜新生血管が、いつ、どこで、どうして起こるのかというような具体的な原因については分かっていません。


   現段階で出来るのは、発生した新生血管が大きくなる前に破壊又は除去し病気の進行をくい止めることです。一時期、新生血管を除去する手術も行われていましたが、基本的にはレーザー治療が今でも主流です。しかし、この方法は、視力の最も鋭敏な中心窩という部位から離れた黄斑部に新生血管がある(中心窩外新生血管)場合に限られます。新生血管にレーザーを照射して焼きつぶすことにより新生血管からの出血や滲出物の漏れが止まり、中心部の暗点は軽減し、視力も回復する可能性があります。しかしレーザー照射は、新生血管ばかりでなく網膜も焼灼してしまうため、照射された網膜も傷害を受けることになります。そのため中心窩にある新生血管に対してはレーザーを行うことは出来ません。最近このような新生血管に対しては、中心窩の網膜を傷つけずに新生血管のみを破壊する光線力学療法が試みられておりますが、良い結果が待望されます。


チュニック

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