2006年11月17日号

No.74


11月に入って、急に「一年が早いですね」という挨拶を受けるようになった。本当にそう思う。先日の朝礼でもその事を職員に話したばかりだ。「靴の紐を結ぶように心の紐もしっかり結び、残りの日々を過ごしましょう」…と。朝礼を始めとして喋る仕事が私には結構ある。しかし、書く事は好きだが、喋る事は余り得意ではないと自分で思い込んでいる。

   そう言えば中学の時、校内の弁論大会があって、私は父の書いてくれた原稿を丸暗記して優勝してしまった。すると次は地区大会へと進み、代表で帯広まで先生に付き添われて行った。むろん賞は貰えなかったが、その時の講評で、自分の言葉で語れば更に良くなると言われた事が忘れられない。そんな私に、話す仕事、講演の機会を二つも頂いた。

   一つ目の講演は、ケアハウス「うららか」さん。施設名と同じく、春の陽ざしのようにうららかな温かい施設だった。入所されている皆さんの表情も穏やかで、40名近い方達のキラキラ光る目から真剣さが伝わって来るようで嬉しかった。

   「大切な命を楽しい命に、120歳まで生きるには」と話したのだが、別れ際に交わした沢山の握手から、反対に大きな元気を頂いた。

   二つ目の講演は、心が青年のままの小野幌ニュータウンの「青年会(おもとかい)」の皆さんを前にして話をさせていただいた。要所要所の相槌、そして、笑って欲しい所で期待通りに笑って下さる、なんと有り難かった事か…。会場の原始林会館には大きな笑いの輪が広がっていった。「夫婦とは不思議な御縁です。命の最期のとき“ありがとう”の言葉を互いに言えたら素晴しいですね」。

   大きな拍手を頂きながら私は思った。私は喋ることが苦手ではないのかも知れない…と。こんな自信を持たせてくださったうららかさんと、青年会さんに感謝。

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