2007年01月12日号

原田ミドーさん


よく晴れた、過ごしやすい正月だった。しかし、家族のブーイングを子守唄に寝正月を決め込むことにした。


   2日の昼過ぎ、ソファに寝床を変えて、またぞろ寝始めたところへ、突然携帯電話が鳴った。「あけましておめでとうございます~。原田ミドーです~」。いつもの元気な声が飛び込んできた。ところが、いきなり「今年の抱負は何ですか~」。何だ何だ、突然どうしたのだ。日頃からサプライズ(驚き・仰天)人間だけど、唐突過ぎる。ボケた返事をしていたら、「今オンエア中なんですよ!オンエア中!」。ようやく、ミドーさんがDJコーナーを持っているFM新さっぽろ(77・6MHz)の生放送であることに思い至った。


   その後は何をしゃべったのか、あまり覚えていない。およそ支離滅裂だったのではないか。先に連絡をくれれば心の準備のしようもあるのに、ミドー氏も無慈悲である。丑(うし)三つ時のワラ人形コンコンものだな、とノロイを込めた“今年の抱負その1”を固めた。


   彫刻家・原田ミドー氏は、江別市出身で、美大卒業後、大学などで教鞭をとる一方、作品では数々の賞を受け、現在は厚別に住んで、地域に根ざしたまさに情熱的な芸術活動を続けている。彫刻から制作活動の幅をぐんと広げ、絵画やカラータイルのモザイクアートでも評価の高い作品を残している。地域や子供たちにも夢を広げようと、決して恵まれた資金背景もない中で必死に、しかし、底抜けに明るく動くこの芸術家に、散歩人はいつも元気を貰うのだけれど、きっと地域の人々はもっと大きな元気を貰うのだろう。


   机の上と壇上で理屈だけをこねくり回す人種が増えている中で、街に芸術の種を蒔(ま)き続ける、具体的で地道な活動は、ひときわ輝くのである。

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