2007年03月02日号

人生いろいろ


心ときめく春は恋の季節…。飲み屋さんで隣り合わせた青年が「今度思い切って彼女に結婚を申し込む」と、お店のママさん相手にお熱い話。「彼女は自分がついていないとダメなんだ」などと、思い込みもずいぶん激しい。「俺がついていないと…」と思うのは若い時に良くある。「男は女を守る」というおそらく遺伝子に刷り込まれた本能的思考なのだろうけど、実は女性には女性の自立した人生がしっかりあるのだから、男性の自己中心的“使命感”は、多分「余計なお世話」…


   知人が面白い事を言った。「お前という人間が実は何人もいるのを知ってるか?」。本当の自分のほかに、妻、あるいは子供、親、祖父母、恋人、友達…そのすべての心の中にもう1人の自分が、存在している――と言うのだ。


   人にどう思われているかなどは、あまり考えたら“神経衰弱”になること請け合いだからほどほどにしたらいいのだが、それでも人の中にもう1人の自分がイメージ化されて一人歩きしていることは、なるほど本当なのだろう。裏返してみれば、自分の中にもいろんな人が住んでいるわけで、そのイメージは自分の勝手な思い込みや誤解で、本人とはまったく違う人物像を作り上げてしまっている場合が多いのではないか。そこから人間関係の悲喜劇が生まれたりする。


   家内がカラオケで島倉千代子の「人生いろいろ」を歌って、横目でにやりと笑った。男もいろいろ女だってい~ろいろ咲き乱れるの~……一瞬背筋が寒くなった。その目と口元は「私には私の人間として自立した人生と思いがあるのよ、あんたの付属品じゃないのよ~」と言っている。


   ご同輩、奥さんのイメージはあなたが勝手に作り上げた思い込み像であるかも知れない。奥さんや恋人が「人生いろいろ」をもし歌ったなら、ご覚悟!ご覚悟!

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