2007年03月23日号

妻たちの反乱


妻たちの間になにやら不穏な空気が漂っている。美容室でも職場でも、女性たちの話題になっているのは、4月から実現する年金分割制度のことだ。日本は「国民皆年金」が建前で、すべての国民が厚生年金、共済組合、そして国民年金のどれかに加入することになっている。国民年金は厚生年金や共済組合に共通する基礎にもなっていて、年金の支払いは国民年金から出る「基礎年金」の上に、それぞれ(厚生・共済)の年金が上乗せされるという2階建ての制度になっている。その受け取り方が、4月から夫婦平等になるのだ。


   今まで、厚生年金などは夫にしか受給権がなく、専業主婦が離婚した場合の年金は、おおむね月数万円程度の基礎年金は受給できるものの、厚生年金部分については、例え財産分与の合意ができていたとしても、別れた夫が払わなければそれまでで、強制執行もできないために泣き寝入りするしかなかった。さらに、夫が死亡してしまえば貰えなくなるなど、年金を受給できる年齢(原則として65歳だが、60歳~64歳の繰上げ支給、66歳~70歳の繰り下げ支給も可能)になっても結局頼れるのは少ない基礎年金しかなかった。


   4月からの新しい制度では、厚生年金などの部分も夫から貰うのではなく直接国から受け取れるようになり、しかも夫が死亡しても受給できることになる上に、その後再婚しても妻個人の年金として受け取れる形になる(この権利・制度は夫側も同じ)。つまり、離婚しても、年金受給における妻の権利は夫と同じになるわけだ。


   これは、結婚していた期間の年金の掛け金は、妻と夫が共同で収めてきたという判断で、分割されるのは婚姻期間の年金額。いろいろ取り決めがあるので、これ幸いと離婚をあわててはいけないが、社会保険事務所や年金保健センターなどには、熟年の妻たちから受け取れる年金額などの問い合わせや相談が殺到しているとか…。夫には内緒で相談してくれるのだという。


   団塊の世代が大量に定年退職する2007年問題。その後を受けて4月からは、ちょうど良く退職金も入るし、待っていた(?)妻たちの大量離婚という別の2007年問題も控えているようなのだ。4月1日から、妻たちの反乱が始まる…?

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