2007年03月23日号

苦しくない胃カメラ検査!


上部消化管内視鏡検査(通称/胃カメラ)は辛い・苦しい検査というイメージがあり、「もう2度と受けたくない」と公言する患者さんもいる。最近、マスコミなどで鼻孔から挿入する苦しくない検査があるとの報道もあって「ここでは鼻から入れる胃カメラ検査を?」と患者さんから尋ねられることもあった。鼻孔から挿入する胃カメラを経鼻的上部消化管内視鏡検査と呼び、舌根部に触れずに挿入可能なため「辛さ・苦しさ」の根源である咽頭反射(嘔吐反射)を誘発することがない。


   太さが5~6ミリの胃カメラ…以前は、視野が狭い、先端部の可動性が悪いなどの問題から実用は難しいと考えられていた。しかし、CCD(画像を得るビデオカメラ)の小型化など技術革新により、問題が解決され、スクリーニング検査のための胃カメラとして、主として小規模のクリニックに導入されるようになったそうだ。


   私のクリニックでも、この胃カメラを導入することにした。ところが、以前に当クリニックで胃カメラを行った患者さんたちに尋ねたところ…意外にも不評…「特に苦しくなかった」「ここでは以前に受けた検査より楽だった」から「冒険はしない」との意見が圧倒的。看護師たちも鼻孔から挿入することに若干の抵抗。導入の意気込みの出鼻をちょっと挫かれてしまった。


   患者さんからも、看護師たちからも不評の経鼻…看護師長が最初の実験台になってくれた。挿入はスムーズで嘔吐反射もなく、検査中に会話も可能で「その操作は痛い」などとクレームが伝わるので、操作の感覚を十分に会得することができた。鼻腔内が狭くて挿入できない人が2割ほどいるとの報告もあるが、前処置や挿入経路の工夫によって不可能例をもっと減少させることができると思う。胃がんの罹患率は減少傾向にあるが、依然として男性では1位、女性でも乳がんに次いで2位…さあ、さあ、胃カメラ恐怖症の人はどうぞ!

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