2007年08月24日号

霊魂


本紙「心の回診」というコラムは、パウロ病院会長の中山修子さんに執筆をお願いしている人気のシリーズなのだが、今号ではお墓参りの際の不思議な話を書かれている(=2面に)。霊園で迷ってしまった時に、お墓に眠っているはずのお舅さんの声で「修子さん」と呼ばれて振り向いたら、そこに探すお墓があったという、怪談というよりはほのぼのとするいいお話。校正にうかがった折に「お舅さんの声がしたんですよ。信じていただけます?本当に不思議だったんです」…。もちろん信じますよ、中山さん。

というのも、10数年前に逝った散歩人の父親も、死んで後しばらく、家の前に立ったという話があったからだ。暗いうちに新聞を配達に来る隣村の青年に、「実は…」と打ち明けられて初めてわかった。浴衣の柄が同じだったから、家の者も死んだ父だと得心した。死に目に会えなかった散歩人などは「なぜ、こっちに出てくれないのか」と半分本気で悔しがったりした覚えがある。人の知らないいろいろな世界があって、霊というものが存在しても不思議ではないだろうと素直に思えた。

「千の風になって」という歌が、多くの人々の心をつかんで離さない。大切な人の「風」に心を慰める人もいる。霊魂が残るのなら、私のまわりにいて見守っていて欲しい……そう思う人は少なくないように思う。心地良い秋の風が頬をなぜる。

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