2007年09月21日号

No.83


四季を通して札幌はなんていい所だろうと思う瞬間がある。秋が深まって来たと言うのに、本州の各地は連日30度を越す暑さだ。札幌は涼やかな風が吹き、天が高くなり空気が澄んでいる。瞬間、札幌はいいな…と思う。


   9月の第一週、私はその暑い神戸に行って来た。パウロ病院の様な医療療養病床の関係者2500名が全国から集まって来た。昨年の診療報酬の改定を受けた大会は、病院の生き残りをかけた熱気の様なものが感じられた。


   神戸は生れて初めて訪れる街、大正・昭和の頃のハイカラさんが通る洒落た街。何よりも忘れもしない12年前、早朝の中で起きたあの未曾有の大地震だ。私の10年日記を遡って読んでみたら、平成7年1月17日、阪神大震災、死者は3000人から4000人、5060人と増え続け、目を覆う地獄絵図が連日テレビで報道された。そんな大きな悲しみ、傷みがあった事など封印されたかの様な平和な神戸に尊敬の気持ちが湧いて来た。


   宿泊先のホテルから会場に行く迄の短い時間、いかにも人の好さそうなタクシーの運転手さんが、観光案内もしてくれた。「神戸のシンボル、105メートルのポートタワーも大丈夫だったんよ」「ヘェーッ!」と私。石造りの旧い銀行や企業の建物が昭和のままの姿で威風堂々と残っていた。「おっちゃんの木造の家も大丈夫だったんよ。昔の職人はいい仕事をしたんよ」とのこと。昔の歌にあったっけ…窓を開ければ港が見える/メリケン波止場の…。歌そのままのメリケン波止場が絵葉書の写真の様に美しかった。「何でメリケン波止場なんですか?」と尋ねると「昔アメリカ人が沢山おってな、アメリカ、アメリカ、アメリカンメリケンになったんよ」おっちゃんの観光案内は優しくて楽しかった。


   「只今!」始まったばかりの札幌の秋が私を待っていてくれた。

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