2007年10月12日号

子宮がん検診で異常


子宮がん検診で再検査や精密検査が必要になると心配になりますね。今回はその子宮頸部細胞診の異常についてです。細胞診の結果は日本ではローマ数字のI(イチ)からV(ゴ)で表され、I・IIは癌の心配が全くなく、Vは浸潤癌が疑われます。問題となるのはこの間です。子宮頸癌はHPVと言うウィルスが引き金となり、正常から軽度、中等度、高度の異型上皮を経て上皮内癌、浸潤癌と時間をかけてなることがわかっています。そして、軽度異型上皮ではかなりの割合で、自然に治癒するので治療は不要です。


   細胞診でのIIIaは軽度から中等度異型上皮、IIIbは中等度から高度異型上皮、IVは上皮内癌が推定されます。ただ、異型上皮と上皮内癌が混在することも稀ではありませんので、必ずしも明確に線が引ける訳ではありません。この他に説明のつかない細胞の変化があったものや異型上皮と断言できない場合IIrと言う結果になることがあります。IIrやIIIaの時はHPVDNA検査をすることによって異型上皮と関係するかどうか明確にすることが可能となっていて、HPV陰性であれば心配ないと考えます。

   細胞診というのはあくまでも推定です。絶対的ではなく“疑い”なのです。IIIaの一部やIIIb、IV、Vの結果であれば、コルポスコピーと言う検査をして病理検査に出します。これらの結果を総合して判断して、治療の必要性が決まってきます。細胞診の細かい結果、HPVDNA,コルポスコピー、病理検査の結果から、病気の種類や範囲を推定することができ、個人にあった治療法ができるようになっています。細胞診で異常がでたからと決して慌てず、婦人科医の説明を聞き安心して検査や治療を受けましょう。

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