2008年01月11日号

新年のひととき


うらうらとして、おだやかな正月だった。家内と娘が「今年は寝正月」と宣言してくれたから、ほっと胸を、というより貧弱なフトコロをなでおろして、お言葉に甘えることにした。ごろ寝して、テレビを見る……快適である。

紅白と裏番組を交互に見ながら、大食いで売るギャル曽根さんなどという不思議なタレントを初めて見て、その小さな体に似合わない食いっぷりに驚いた。大食い競争などというのは、食べ物を粗末にするから好きになれない企画なのだが、本当に美味しそうに平らげるのには感心してしまった。紅白のエンディングで、SMAP(スマップ)の「世界に一つだけの花」を、詩を作った槇原敬之(のりゆき)さんも参加して、出場者全員で歌ったのもいい感じだった。

花屋の店先に並んだいろんな花…この中で誰が一番だなんて争うこともしないでバケツの中誇らしげにしゃんと胸を張っている…それなのに僕ら人間はどうしてこうも比べたがる?…一人一人違うのに…小さい花や大きな花一つとして同じものはないからナンバーワンにならなくてもいい、もともと特別なオンリーワン――とうたうこの歌は、ヒットしてもう5年も経つけれど、まったく色あせない。聴く度に元気をくれる。おそらく、本当に多くのいろんな人に誇りと勇気を与えた、そんな大切な歌だ。

元日の夕方、野幌原生林のほとりにある神社に初詣に行った。ぴんと張った寒気がすがしく、透明な濃い青色に暮れ沈んでゆく木立の中に、神社の灯明が浮かぶ。詣でる人はほかに2組の家族連れだけ。社殿には神主さんも誰もいない。賽銭箱のかたわらにお屠蘇が用意されていて、誰でもいただけるようにしてある。その一方におみくじやお札やお守り、神矢などがあって、三方の上に代金を置いて求められるようにしてある。「無人の野菜直売所みたいだね」と家人が言う。今の世、人を疑えばできることではない。神職にある宮司さんの心意気なのかもしれない。「気持ちいいね」。そう言いながら、帰りの参道はなかなかいい気分。ふと、「平成がもう20年か」などという感慨がわいて、新年らしい気持ちになった…。


黒執事 CD

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