子宮内膜症(3)
子宮内膜症の手術療法の方法は、妊娠を希望するかどうかや内膜症のある場所によって異なります。内膜症が卵巣にある内膜症性嚢腫(チョコレート嚢腫)の場合、5cm以上になると薬での治療が期待できないと言う報告が多く、特に両側の卵巣にある場合などはその周囲にも内膜症があると考えられるので、手術療法を主とする治療が良いと考えます。妊娠を希望し、手術療法を希望されない場合でも、ある程度の期間妊娠しないのであれば、手術を考えた方が良いでしょう。内膜症が重症になると不妊の原因となり、放置することにより悪循環となってしまいます。実際の手術は腹腔鏡手術と開腹手術で行う場合とがありますが、どちらでも大事なのは、卵巣の病巣を取り除き、残りの病巣を電気メスやレーザーなどで焼いて少なくすることです。
内膜症が子宮にある子宮腺筋症では、過多月経や月経困難がひどい場合には、子宮全摘出術が原則となりますが、妊娠希望の場合には子宮壁の病巣を切除する手術も行われています。ただ、この手術で症状を少なくし妊娠可能な子宮にするためには、高度な技術を要し、出血が多くなるなどのリスクがあります。
内膜症は、手術療法と薬物療法を組み合わせて治療して行くことになりますが、なかなか治りにくい病気です。ですから治療法の利点と欠点を良く考えて、治療法を患者さんが選択していくことが重要な病気です。
このシリーズへの内容の御希望や御意見、または婦人科疾患に対する御質問がございましたら、〈question@eveclinic.jp〉までお願いいたします。