2008年06月27日号

ゲンコツ


こんな散歩道を書いたことがあった。……「中途半端なやさしさは、人のためにならない」と教えてくれたのは、仕事を仕込んでくれた職場の先輩だった。男女の関係でも、子供と大人の関係でも、先輩後輩の関係でも「おもてづらだけの“いい人”になるな」と言われた。「そんなのは人を不幸にする」というひと言が、忘れられない。


   時に頭をはたかれながら仕事を仕込まれた時代があった。「見込みがあるから怒るのだ」という言葉が支えだった。でなきゃ、他人をわざわざ嫌な思いをして叱ったりしない、“いい人”でいる方がナンボか得か、と後で酒を飲みながら慰めてくれたのを思い出す(中略)。


   わが子と近所の子供が車道に飛び出して「思わずコツンコツンとやって、ダメでしょうと一緒に叱ったら、その子の親に睨まれて…」という主婦の話を聞いた。みんな“いい人”の知らんぷりを決め込んでいる。「叱る勇気」「叱ってもらう大切さ」――“オニ○○”の怒鳴り声やゲンコツは慈悲ともいえるものだったのかも知れない。感謝感謝。……


   宮崎県の東国原知事が「げんこつ条例」なるものの提案をした。そこまで深刻なのか。今度は必要のない過度の“げんこつ”がまかり通る心配もあるかなあ、などと考えていたら、教育評論家なるものが「げんこつは親と兄弟以外は暴力です。絶対いけません」などとテレビで主張している。これは困った…と思った。“暴力”って何なのか。これでは大人の方が心配だ…。


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