2008年07月25日号

薬で治るか加齢黄斑変性


加齢黄斑変性、従来から治療の難しい病気です。しかし、新しい治療法が我が国でもいよいよ始まります。加齢黄斑変性は、ある日突然「いつもと違い何となく見え方がおかしい」、「片方の目を覆ってみると他眼の中心部が薄暗く、文字もゆがみ、視力が悪くなっている」という症状で始まります。50歳を過ぎたら多くなる目の病気です。


   これは、眼底の中心にあり、ものをみるのにもっとも大切な黄斑部の網膜に出血や浮腫が起こったための症状です。網膜は機能低下に陥り、視力障害や中心部に暗点を生じます。この視力低下、中心暗点、変視症(歪んで見えること)は、加齢黄斑変性の3大症状といわれています。このまま様子を見ていても自然に元の視力に戻る可能性はほとんどありません。そればかりか、視力は自分の指の数を数えるのがやっと、というところまで低下します。さらに、自分が見ようとするところに大きな穴がぽっかり空いたような中心暗点ができ、あちらこちらと目を動かしても常に付きまといます。これら3大症状を自覚したら、直ちに眼科で精密検査を受けることです。


   それでは、どのように治療するのでしょう。止血剤で血を止める?いえいえそうではありません。実は黄斑部出血や浮腫は、栄養を黄斑部に供給している脈絡膜という組織から異常な血管(脈絡膜新生血管)が、網膜に侵入したためなのです。脈絡膜新生血管が侵入しないよう予防が最善ですが、まだそのような方法はありません。そこでこの新生血管をやっつけるというのが治療になります。


   新生血管が黄斑部から外れたところにあればレーザーで焼き固めます。しかし黄斑部に侵入した新生血管にレーザーをすると視力もダメにしてしまいます。ところが、薬剤を眼内に注入することで新生血管を萎縮させることができるという新しい方法が最近米国で開発されました。これを使えば今まで難しかった黄斑部の新生血管に対しても治療の道が開かれることになったのです。


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