2008年08月01日号

ウナギ恋し…


今年の「土用の丑(うし)の日」は7月24日と8月5日の2回あるらしい。夏の「土用丑の日ウナギ」を宣伝したのは江戸中頃の天才学者・平賀源内だという話は有名だが、1300年も昔の万葉の頃にも、大伴家持(おおとものやかもち)が「石麻呂に/吾もの申す/夏痩(や)せに/よしと云ふものぞ/むなぎ(鰻)取りめ(召)せ」(万葉集)とうたっている。石麻呂さん、夏ヤセにいいというから鰻をとって食べたら…?という歌で、古くからウナギは夏バテにいいと食べられていたのがわかる。ウナギの栄養はビタミン、エネルギー、タンパク質、脂質すべてが多くスタミナ料理としてはぴったり…などと本にも書かれている。ただ、夏ヤセのフトコロにはいつも高嶺の花だった。


   うな丼、うな重に加えて、名古屋の食べ方で「ひつまぶし(まむし)」というのが10数年ほど前から地元の鰻屋さんなどでも出るようになった。長いこと、どうして「暇つぶし」というのかわからないでいたら、ご飯を入れるお櫃(ひつ)だった。食べたい!ウナギへの恋心は燃える。しかし、高い…。結局、散歩人が専門店でウナギさんに出会えたのは、うな丼数回、ひつまぶし2回、10回にも満たず、指で数えられる程度だった。


   ところが、数年前、家人が意気揚々として買い物から帰ってきた。その夕食に出たのは大きなウナギの蒲焼である。安いのだという。最初はタレにごまかされていたようだ。恋焦がれたウナギさんである…。大味だったが感動しながら食べた。しかし、2度、3度となるにつれて、どうもおかしい。味が変だ、不味い、ノドを通らない。最後には誰も箸(はし)を出さなくなった。それが、中国産だった。以来、国産も含めて誰もウナギが食べたいと言わなくなった。このところ、国産だ中国産だ、偽装表示だ何だと賑やかだが、あの“不気味な味”がよみがえって、いまだに抵抗がある。安けりゃいいってもんじゃないと思い知らされて、夏のウナギへの恋心もすっかりしぼんでいた。


   そんな話をしていたら、スタッフが「土曜は牛肉を食べる家があるんだよ」…シャレかい、と思ったら、いや、近所のスーパーで毎週土曜日に「土曜は牛の日」セールをやるんだと言う。シャレはシャレだけど、実話だった。でも、叶(かな)わないまでも土用の丑の日はやっぱりウナギだよなあ。あの熱い想い、取り戻したいなあ。不景気でフトコロは激ヤセだけど、鰻屋さんに行ってみようかしら。


世界最小!?ロングライフレコーダー

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