2008年10月24日号

あなたならどの眼内レンズにしますか


若い頃は、遠くも近くも無意識のうちに見たいものをはっきりと見ることが出来ます。これは水晶体の厚みを自動的に調節し、度数を変えているからです。それでは白内障の手術を受けたらどうなるでしょう。混濁した水晶体を人工レンズと交換するため、調節機能は無くなります。その結果、はっきり見える所は一点のみになります。この不便を解消するため遠くも近くも見えるような累進多焦点眼内レンズが開発されました。レンズの形式により、屈折型と回折型眼内レンズという2つのタイプがありますので、その特徴を説明します。


   ①屈折型か回折型か まず屈折型タイプの眼内レンズですが、同心円状に屈折力の異なる5つのゾーンがあるのが特徴です。このレンズの長所は、光量の損失が少なく、コントラストが良好に保たれ遠方視に優れ、中間視力も良好です。しかし、近方視用の加入度数が低いため、長時間の読書などの近方作業に使うには不便です。また、瞳孔径が小さい場合には多焦点効果が出にくくなり、ピントの合う範囲が狭くなるという欠点があります。


   回折型レンズは、レンズの表面に階段状に度数の異なる段差が付けられています。これはメガネの累進レンズと同じような構造になっています。長所として、瞳孔径が小さくても近方視が確保でき、夜間のハロー(まぶしさ)が少ないことです。一方、短所としてコントラスト感度の低下や光量の損失が大きく、中間視力の出が悪いことが上げられます。


   ②現状の問題点 多焦点眼内レンズは保険適応にならず、視力検査など諸検査、白内障手術、治療に必要な薬物全てが自費となるため、負担が大きくなります。また、像のボケが構造上避けられないため、精密な作業をする人には向きません。またハローが出るため、夜間に自動車を運転する機会の多い人には適しません(臨床眼科2008年6月号62ページ)。


   あなたなら現状のレンズと累進多焦点レンズ、どちらを選びますか。


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