2009年07月24日号

祭りの魅(味?)力


あの町、この町で、夏祭りが始まった。あいにくのめぐり合わせで、肌寒い雨がちの天気に“お祭り気分全開”とはいかないものの、それでも祭りを成功させようと走り回る人々の活気や、飲んで食べて寒空の下で笑いさんざめいている老若男女を見ていると、人のやさしさというものと、何か心強いたくましさを感じる。


   祭りは「非日常」の世界で、たまにあるから楽しめるものなのだろう。毎日がお祭りだったら、人間アホウになること間違いない。第一、大方は家計が成り立たない。ご馳走や娯楽もそうで…と想像をめぐらしたら、最近の食べ物ときたらスーパーの売り場を見ても毎日がご馳走で、娯楽にも事欠かないから、感動のわきようはないし、心の起伏がなくなる分だけ、精神が鈍感になる一方だ。正月も、季節の節句も「特別の日」ではなくなったのは世の流れなのかも知れない。“毎日がお祭り状態”に2歩3歩と近づいているようなもので、その分人間がアホウになっているかどうか…それはわからないけれど。


   それでも、お祭りになると相変わらず人々が群れ集まる。散歩人には「祭り=味噌おでん」というパブロフの犬的条件反射回路があって、そんなに大それた料理ではないのに祭りに行けばなぜか必ず、無性に食べたくなるし、今考えるだけでもよだれが出てくる。この魅惑的誘惑…。ビール片手の、大方の人々の前には夏祭り5大定番…焼き鳥・おでん・フランクフルト・ヤキソバ・焼きイカ…が並ぶ。高級でも珍味でもないのに幸せそうに頬張る人々を見ていると、「ああ、人間モノではない心だなあ」…と思うのだ。上下なく誰でも受け入れ遊ばせてくれる、あの浮き立つ空気、開放感が何ともいえない「お祭り魔力」…食べるものも飲むものもウマくなる。


   地域の人々手作りの夏祭りの後は盆踊りが始まる。秋風が吹けば収穫に感謝して土地土地の鎮守のお祭りの季節。祭りは人々の心をいやす、かけがえのない潤いを与え続けてくれている。


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