2009年12月11日号

大寒小寒…


大寒(おおさむ)小寒(こさむ)山から小僧が飛んできた……木々の葉がもうみんな落ちてしまって、裸になった枝々の間を木枯らしが吹き抜ける頃、子供らは北風に向かって顔を上げ、こう声を張り上げ歌って、寒さになど負けてなるものか!という精一杯の虚勢を張った。別に誰から教えられたわけでもなく、負けないゾ、へこたれないゾ、といった気概(きがい)が子供たちには自然に身に付いたように思う。幼い子や女の子も、それを見て自分も、おおさむこさむ…と囃(はや)し立てる。自分も負けてなんかいられないと一緒になって真似て、そんなたくましい心意気にあこがれて、代々受け継がれた。


   例え虚勢でも、カラ元気でも、負けないゾ!と自分を阻むものに立ち向かう猛々(たけだけ)しさが、そんな子供の頃の日々の中で培(つちか)われたような気がする。その頃からもう、40年も50年も経ってしまったけれども、生きてくるのに、そのおかげでずいぶん助けられた。“子供は風の子”とされるのは、案外そんな強さを風の中で遊んで身に付けて行く、人生の土台を築く時代だからかも知れない。


   大寒小寒…の後は「山から小僧が飛んできた」と唄う地方や、散歩人の記憶では「山から小僧が降りてきた」とも唄ったような気がする。「山から小僧が泣いてきた」と唄うところもあるようだ。そのあとの文句は知らなかったけれど、「なんと言って飛んできた/寒いと言って飛んできた」と唄うそうだ。「降りてきた」地方では「なんと言って降りてきた…」になる。


   12月7日は「大雪(たいせつ)」…雪が降り積もりいよいよ冬本番。12月22日は太陽の高さが一年でもっとも低くなって、昼が一番短くなる「冬至(とうじ)」。柚子(ゆず)湯に入り、小豆粥やカボチャを食べて風邪をひかない強い体を作ります…。


ウォークマン Wシリーズ

トラックバックURL:

« 保津川下り…京都の水路 | TOP | 細胞から病気を治す医薬品の話No.218 »

[PR]SEO対策済みテンプレート