2009年12月11日号

突然視野がかすんできたら


今までハッキリ見えていたのに、ある日突然モヤがかかり、その後徐々に視界がぼんやりと霞んでしまった。こんな症状が(通常は片方の目)に現れたら硝子体出血を疑います。これは、眼球の内腔を占める透明なゼリー状の塊、すなわち硝子体に網膜からの出血が広がったことを示します。外界の光は、角膜(黒目)から瞳孔(ひとみ)を通り眼内に入り硝子体を通過して網膜に行き着きます。そのため出血により硝子体が混濁すると、霞んだ外界が網膜に映し出されることになります。出血が少なく、小さく固まっていたりする場合には、黒い影として網膜に写ります。つまり硝子体出血が軽症の場合には、視野の一部にごま粒状の黒い点がたくさん出てくる、いわゆる飛蚊症のかたちで始まることもあります。


   このような硝子体出血は、網膜血管が突然切断されて起こりますが、その背景にはやっかいな眼底病変が潜んでいると思ってまず間違いはありません。つまり硝子体出血は、「眼底検査を早急に行い網膜の病気を見つけ出し、適切な処置を行わなければ、やがて見えなくなってしまいますよ」という大事なサインなのです。では、どんな病気が硝子体出血を起こすのでしょう。硝子体出血は、10~20歳代の若い年代にも稀にみられますが、多くは40歳以上で、年齢が高くなるほど増加します。


   ①硝子体牽引による網膜剥離 老化した硝子体が網膜を引っ張り、穴(裂孔)を開け網膜剥離を起こします。この際、硝子体が網膜血管を引きちぎると硝子体出血を合併します。


   ②加齢による網膜血管病 年を取ると現れる血管病の代表は糖尿病、高血圧、動脈硬化です。糖尿病網膜症は有名ですが、進行すると硝子体出血を起こします。一方、高血圧や動脈硬化があると網膜血管が閉塞し、眼底出血から硝子体出血へと進行します。特に糖尿病、高血圧および動脈硬化を併せ持つヒトは、病変の進行が早く重症化しますので、日頃の見え方に十分気をつけてください。


パスタ 福袋

トラックバックURL:

« 血圧を測って一喜一憂…血圧の上下は悪いのか? | TOP | セリフ »

[PR]SEO対策済みテンプレート