2010年03月26日号

春を願いながら…


春彼岸だというのに何だか寒さが続いている。「春の匂いってまだしないねぇ」とスタッフがため息を漏らしている。それでも、3日寒くても4日暖かい…三寒四温の日々を繰り返しながら、いつの間にか雪がとけ、春は来る。


   あっちによろよろこっちによろよろ足取りがおぼつかない、何だか今の新政権みたいな春だなぁ…と、ちらつく雪模様を見ていてそう思ってしまった。理想に走れば泡と消える、現実にへつらってばかりでは先には進まない…未来が見えない。戦後何10年と続いた政治体制は、敗戦国という足枷(かせ)の中で必死にこの国を立ててきた苦難の歴史でもあったように見える。それが疲弊して澱(おり)がたまり、人々は新たな政治への転換を求めた。しかし、長い歴史の中で複雑に堅く織り込まれた旧体制は簡単には解(ほど)けないから、編み直すのは大変だ。新政権は、古い体制側のその抵抗の中で、三寒四温の…場合によっては“四寒三温”かも知れないけれど…試行錯誤の苦しみにもがいているのかも知れない。


   酒の席では政治や宗教の話は避けるのが無難だが、先夜たまたま同席した知人が、おもむろに「この何ヵ月かのマスコミはひどい…」という話から、政治の話が始まった。古い家柄の土地の経済人で、従来の政治・経済体制への理解も十分持ち合わせているように見えるこの人と、新政権を追求する新しい野党の、政策論議よりイメージ失墜ばかりを狙ったような品位に掛けた国会論戦と、それに迎合するマスコミの偏りに話が及ぶと、同じカウンターから同様の声が上がって、ちょっとびっくりした。やはり幾日か前にも、酔客同士でしごく冷静にそんな話をしているのを聞いて、内閣支持率が落ち込んでいる矢先だっただけに驚いたばかりだった。


   話の結論は民主党がどうの、自民党がどうのという次元の話でも、“政治とカネ”の話でもなかった。今この国が古い体質から抜け出そうとしている時に、政治家も役人も、何よりも大きな力を持つマスコミも、人々が望む新しい世の中の方向に真正面に向き合えていない、ふがいなさを嘆くのである。


   枝葉末節をあげつらい、揚げ足を取って問題をすり替えるような次元の低い話にはもう踊らされない…「今は我慢の時だと思う」と知人は言う。三寒四温の後の、春の到来を願っているだけなのだ。


バーベキュー セット

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