2010年04月09日号

視野異常 ①中心が見えない


みなさん、何かものを見たときに視野の一部分がいつもよりハッキリ見えない、見える範囲がいつもより狭いなどと感じたことはありませんか。正常なら見えるはずの視野の一部が見えなかったり、狭くなった状態を視野異常といいます。黒目(角膜)の上にめやにがあって瞳に入る光が妨げられても視野異常は起こります。でもこの様なときは、まばたきでめやにを角膜から追い払うと正常になります。時には白内障の混濁が瞳孔の一部分を占め、瞳孔から光が上手く目の中に入らなくなり視野に異常を来すこともあります。この場合は、白内障手術をすれば問題は解決です。視野異常は、目の何らかの変化を示すのが大半ですが、時には高血圧や動脈硬化などの全身病の合併症として起こることもあります。そのため日頃から見える範囲に異常がないかに関心を払うことが大切です。


   視野異常は、中心部に暗点が現れそれが周辺に拡大する場合と、周辺から中心に向かって進行する場合があります。中心部またはその近くに異常が突然現れた場合には視力低下を伴うことが多いので、ほとんどのヒトはすぐに分かります。


   69歳のAさんは、「1週間ぐらい前から左眼の中心部がぼやけ、視力も悪くなった」という訴えで来院しました。確かに左眼の視力は0・4と低下していました。眼底をみると中心部の近くには出血の塊があり、むくみ(浮腫)も見られました。蛍光造影検査で加齢黄斑変性という高齢者に多い病気であることが分かり治療を行いました。その後出血とむくみは吸収され、視力や視野は改善しました。片方の目に突然暗点を自覚する病気には、この他にも眼底出血を主症状とする網膜疾患や視神経の炎症などがあります。


   しかし、最も多い病気は緑内障です。この病気は両眼ほぼ同時に、視野の中心から少し外れたところに暗点が現れ、その後周囲に暗点が拡大して行きます。進行が極めてゆっくりで、かなり悪化するまで気が付かない危険な病気です。


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