2010年06月11日号

白内障はお年寄りの病気ですか?①


先日外来でそろそろ90歳になんなんとする患者さんの視力を測ったところ、右0・8、左が1・0と、白内障はあるものの若い人も顔負けするような視力を維持されている方がいました。これだけ視力が良いと、白内障って本当に病気なのと思いたくなります。しかし、一昔前の我が国では白内障が失明原因の上位を占めていたのは事実ですし、発展途上国では現在も視覚障害の主因として存在感のある立派な目の病気です。


   白内障は、目の中のレンズ(水晶体)の混濁を指しますが、年齢の増加に伴い多くなり、60歳を過ぎると60%以上が罹ります。年を取るごとに混濁は増強し、範囲も広がります。視力低下が進行すれば手術が必要になります。このような現実から、白内障は加齢と密接な関係があると言っていいでしょう。ではこの水晶体の混濁は、若い人には起こらないのでしょうか。


   18歳のA君は、高校を卒業した今春、就職もようやく決まり、車の免許を取るために眼鏡店で視力検査をしたところ、「右目の視力は眼鏡で矯正しても運転免許を取るために必要な最低視力0・7までとどかない」と言われ受診しました。当院でも右の視力は0・5で、左も0・6~0・7と合格すれすれの視力です。眼科用顕微鏡で水晶体を観察すると、高齢者と同じような白内障が両眼にみられました。本人の話では子供の頃からアトピーで悩まされていたとのこと。このようにアトピー体質が若年性の白内障の原因になることがあります。


   白内障は生まれたばかりの赤ちゃんにも見られます。先天性白内障と言われ、外見上瞳が濁って白くみえるため、家族や乳幼児検診の際に発見されることの多い病気です。混濁の後ろにしばしば網膜の病気が隠されることもあるので、精密検査が必要です。先天性の異常や代謝異常などさまざまな原因で、生まれたばかりの赤ちゃんから思春期の青年までの若い年齢層にも白内障は起こります。弱視などの視力障害から目を守るため、迅速に適切な治療が必要です。


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