2010年06月18日号

春から夏へ


1年の季節の移り変わりを24に細かく分ける二十四節気(にじゅうしせっき)では、新暦の6月5日頃を「芒種(ぼうしゅ)」と言って、芒(のぎ=米・麦のモミにある針のような毛)のある穀物の種をまく季節のことを指すそうで、農家ではちょうど田植えの時期なのだが、あれだけ春が遅れていたのがこの日を前後してすっかり初夏の風情。晴れやかな日々が続いている。


   家人が朝早くにワラビ取りに出かけて、自慢げに何束もの収穫物を広げて見せた。「ワラビ叩(たた)き」という秋田の料理がある。湯をわかしてサラリと小さじ1ぱいの重曹を入れ、ワラビ2~3束を投じてしずまった煮立ちが再び沸き出して、プチップチッと鍋底から泡が出てきたところで火を止める(でないと柔らかくなり過ぎる…)。半日ほどそのままにしてアク抜きが終わり、後はおひたしにでも何でもできるのだが、叩きはそれを大切りにして生味噌を上に乗せ、スリコギで叩く。トロリと粘りが出て、ご飯にのせれば堪(こた)えられない。


   6月5日頃からは気温が20度を超えエゾハルゼミも鳴き出して、若葉のもえぎ色から濃い青葉まで、きらめく森の緑の濃淡が、さんざさんざとセミしぐれにのって降りそそぐ…。吹いてゆく風に、時折ウグイスの声も聞こえる。野ではヒバリのさえずりが空に満ちて、何とも気持ちがいい。本州と違い北海道は、春からセミが鳴いて、何か得したような気分だ。


   6月21日は、日が一番長くなる夏至(げし)。暑さが日増しに加わって、夏本番を迎えれば今度はエゾゼミの合唱が始まる。もう少し、もう少し晴れた日々が続いて、稲の花が咲く夏の盛りも暑くなってくれれば…祈るような気持ちで青く晴れ上がった空を見上げている。


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