2010年08月27日号

熱中症と水分補給


今年の夏、九州や四国で集中豪雨の被害が相次いだ6月から7月中旬、梅雨があけるや今度は猛暑。このところ連日のように本州では38度を超え、北海道でも北見や帯広で35度を超える猛暑日もあった。モスクワでもこうした猛暑にみまわれ、森林火災の発生も誘発して過酷な夏との報道がなされていた。


   熱中症は①熱失神、②熱痙攣、③熱疲労、④熱射病などに分類される。いずれも身体に作用した高温=熱が原因で、①は発汗による脱水と末梢血管拡張による血圧低下、②は大量発汗後に水だけを補給してミネラル不足に陥った状態、③は大量発汗後の水分とミネラル不足、④は①~③までの原因によって視床下部にある温熱中枢がダメージを受けて体温を制御できなくなった状態である。


   成人の体重の60%は水分である。赤ちゃんなどは80%にも及ぶが高齢者では40%程度まで減少する。当然のことながら、高齢者に熱中症の危険性が高い。東京都監察医務院によると、7月17日から8月16日までに東京23区内で熱中症が原因とみられる死者は100人となり、統計を取り始めた1946年以来の最悪。午後5時から翌朝の午前5時にかけて亡くなったと見られるケースが約4割、70歳代以上が83人と最も多く、96人が屋内で亡くなっていたそうだ。


   熱中症の予防は、発汗で失われた水分とミネラルの補給だが、高齢者は「トイレが近くなる」などの理由でなかなか水分を摂取してくれない。私が嘱託医をしているグループホームでも水分補給に苦慮し、トマトジュース(無塩のもの)300mlに水700mlを加えて薄め、食塩3g(小さじ1/2杯)と砂糖40g(大さじ4杯)を加え冷蔵庫で冷やしておく。トマトに含まれるカリウム、食塩のナトリウムなど適度のミネラルと水分の補給ができる。けっこう口当たりが良く、トマトジュースが嫌いなお年寄りも「美味しい」といって飲んでくれる。


クッキングトイ

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