2010年09月10日号

さかさまつげ


さかさまつげ、これは上または下まぶたの「まつげ」が角膜にさわっている状態です。まつげが角膜を刺激するため、いずい、ゴロゴロ、チクチク、痛い、涙、充血、めやになどの症状が現れます。放っておくと角膜の表面に傷ができ角膜びらんや角膜潰瘍などが起こり角膜感染症に発展することもあります。また乱視などの原因にもなります。治療は角膜に触っているまつげを抜いて「はい、おしまい」、というように簡単にはいきません。1~2週間もすればまた再生するからです。ではどのように治療するかと言えば、子供と大人では治療方針が若干異なります。


   たとえばA子ちゃん1歳の場合、「左目が涙で潤んでいることが多い」とご家族が心配して検査を受けに来ました。このような症状は、涙の流れ道が先天的に詰まっている先天性鼻涙管閉塞の乳幼児に多いのですが、よく見ると左の下まぶたが内側に向いており、まつげの一部が角膜の下方に触れていました。このような乳幼児のさかさまつげは、過剰なまぶたの皮膚がまぶたを内側に圧迫してできることが多く、成長に伴う自然治癒を期待できます。まつげ自体も柔らかく角膜に傷を付けることがほとんどないため、原則的にはこのまま様子をみます。しかし、さかさまつげの程度が強い場合や3~4歳になっても治らない時には、まぶたを外向きにする手術を行います。全身麻酔なのでなかなか大変です。


   さて成人の場合、特にお年寄りのさかさまつげは少し事情が異なります。Bさん74歳の場合、「数年前から右目がチクチクして痛いので鏡で見たら、まぶたが内側に捲れ込み、まつげが黒目(角膜)に触っていたので時々自分で抜いていた」、というのです。これは加齢によりまぶたを開く筋肉がまぶたからはずれたため、まぶたを開く力が弱まりまぶた全体が内側、つまり角膜の方に傾くため起こります。特に下まぶたに起こり易いのですが、こうなるとはずれた筋肉を元の位置に戻す手術が必要となります。局所麻酔で20~30分の外来手術です。


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