2010年10月08日号

いつ切るか①瞼(まぶた)のできもの


まぶたの病気には、ものもらいという名前でお馴染みの麦粒腫や、その兄弟のような霰粒腫(さんりゅうしゅ)があります。はじめは薬で治療しますが状況により手術をすることもあります。ではその手術の時期は?


   ものもらいは、涙を作るまぶたの腺組織内部に病原性細菌が入り炎症を起こす病気です。細菌が感染するとまぶたの中心部は充血し、ゴロゴロ感、かゆみ、痛みなどが現れます。細菌が勢いを増すと全体が赤く腫れ上がり、まばたきする度に不快な疼痛を自覚します。やがて中心部に黄白色の膿点ができ、数日すると破れます。膿点が出来るまでは、抗生物質の内服や点眼剤が治療の主役です。膿点ができたら速やかに病巣部を切開して膿を出すのがコツで、切開後に炎症は和らぎ、痛みから解放されます。ものもらいの患者さんに、「来週結婚式に出席しなければならないので、切って早く治して下さい」と懇願されることがありますが、このように膿点ができるまでは切開できません。


   ものもらいと似たようにまぶたが腫れる病気に霰粒腫があります。これは、涙を結膜に運ぶ導管が無菌性の炎症でつまり、涙の脂肪成分やタンパク質成分が溜まった状態です。まぶたは、ものもらいと同じように赤く腫れ上がりますが、痛みがほとんど無いのが特徴です。ある程度の大きさになると、数ヶ月をかけて徐々に吸収されていきますが、後にしこりを残します。腫瘤が大きく生活に支障を来すようなら、切開して脂肪塊とそれを包んでいる袋を取り出します。


   注意しなければならないのは、繰り返し起こる一見ものもらいや霰粒腫に見える腫瘤です。「またいつものやつか」などと侮って、市販の目薬で済ませてはいけません。あまり多くはありませんが、悪性腫瘍つまり「がん」が、ものもらいに化けている場合があるからです。キノコが食用か毒か見分けが付きにくいのと同様、まぶたのできものも良性か悪性かの判断は難しいのです。眼科で適切な診察と治療を受けて下さい。


sony 一眼レフ

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