2010年10月15日号

お隣りのノーベル賞


ノーベル賞受賞の感想を求められて「まじめに仕事に取り組んでいた人だったから、よかったな…と思いました」と、鈴木章北大名誉教授の奥さんの陽子さん。詰めかけた数10人の報道陣、テレビカメラに囲まれて、陽子夫人は笑顔を交えながら取材に応じていた。


   「昔から気さくで自然体でいる人で…。偉そうに見える人じゃないので…明るくて面白い人でしたから」。ほがらかで冗談好きの鈴木章先生は、会見で「ワイフが…」を連発し、流行語になってしまいそうな勢い。昭和31年に結婚して54年間、鈴木先生を支えてきた陽子夫人は「子供ができてからはお父さんと呼びます。私のことは、『お~い』か『お母さん』…」。


   同じ電車に乗って、同じ道路を歩いている、そんな、どこにでもいるような感じの“お隣りの鈴木さん”ご夫婦が世界の最高賞ともいえるノーベル賞を受賞するのがすぐに信じられない気持ちで、発表されて少しの間は、地元の人々もポカンとしていた感じがあった。


   「(お酒を)飲むのが好きで、若い人たちとしゃべるのが好きで、庭でよくバーベキューをしました。飲んだらとめどなく飲みます。冬なんかは帰って来ないと心配でしたよ」。「些細なことで喧嘩もよくします。妙に細かいことに気がつくんですよね。明らかにあっちが悪くとも『ごめんなさい』なんて言わないし…」。報道陣の質問に、構えることもなく素直に答える陽子夫人。記者たちはその言葉を電話で逐一報告する。散歩人は、こんな偉い先生も夫婦喧嘩もすれば酒も好きだ…などと、妙に安堵しながら聞いていた。「初めて会ったのはお互い日高線で苫小牧に通っていた高3の頃。私は静内で彼は鵡川でしたから。その頃は細くて今とは違った…。どうという気持ちはなかったですね。彼が北大に合格したと手紙をくれて(お付き合いしたのは)それからです」。ちょっと照れながら、そんなお話も…。


   凛(りん)とした表情と口調が理知的な一方で、温かさをたたえる人柄の良さが何とも魅力的。後方から「純粋な人だなあ。いい人なんだ」などとささやく記者たちの声が聞こえた…。


あせも対策

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