2011年04月08日号

高齢者の運転免許更新①


今年の春は少し様子が違いました。ポカポ力天気で道路の雪がほとんど溶けたと思うと、急に寒くなり大雪が降ったりして、でも春が迫っているのは確かなようです。


   この頃になると外来には、「そろそろ自動車の運転免許更新の時期が近づいているので視力検査をしてほしい」、「眼鏡が合わなくなったので、免許証更新の前に作り替えたい」など、免許更新がらみの理由で、受診される患者さんが多くなります。最近、特に目立っているのは、70歳以上の方の検眼希望が多いことです。


   一方、新聞やテレビなどの報道でもこ承知のように、高齢者の交通事故がここ数年増加の一途をたどっています。この原因には、運転者の判断力、運動能力、反射機能などさまざまな機能の低下が関係していますが、それらの能力を左右するのは視力です。視力低下をきっかけとして安全運転に必要な諸機能の低下が起こるからです。


   運転免許更新時に必要な視力の条件は、自動車の普通免許の場合、まず両限で測ったときの視力0・7以上が必要です。眼鏡やコンタクトレンズを装用した状態での最良視力です。加えて、左右がそれぞれ0・3以上です。片方の視力が0・3に満たない場合には、150度以上の視野(見える範囲)が求められます。


   この視力検査の測定条件は実は最も理想に近い(良い視力が出やすい)環境で測定されています。すなわち、ほどよく調整された明るい部屋の中で、全く動かない指標がどこまで見えるかについて調べており、測定中に周囲から邪魔をされる心配はありません。これは血圧測定の際、最も低い値が出るよう落ち着いた環境で身体を一定時間安静に保ち、その後測定するのと同じようなことです。


   最良の環境下で測定された視力を基に「車を運転しても良いよ」と、お墨付きはもらえますが、これで安全運転が出来るかといえば、そうではありません。次回は、現在一般的に使われている視力と運転上の見え方のギャップについてお話しします。


プラセンタ

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