2011年06月03日号

何故、足腰から老化するのか?


今年、88歳になるKさん、5年前までは車を運転して通院していたが、3年ほど前から認知症の徴候が現れた。今年4月に自宅で転倒…自力歩行が不可能。だが、握力や腕力は十分にあって上体を使っての行動は比較的容易だそうだ。過去に出会った高齢者を思い出すと、下半身の力が徐々に低下して、やがて歩行不能に陥るものの、意外と強い腕力を使っての移動は可能なことが多い。


   何故、下半身の老化が先行するのか?という疑問が生じる。「上肢は身の回りの始末をしたり食べたりなど常に使って訓練しているから老化しない」との主張があるかもしれないが、四六時中、重力に抗して立位を保持している下肢の訓練では不十分?との疑問もある。


   筋繊維は機能からタイプⅠとⅡに分けられ、前者は持続的な動きに関与する遅筋、後者は瞬発的な速筋とも呼ばれる。老化による萎縮は速筋の方が先行するため、加齢に伴って素早い動きが困難になるのは理解できる。筋肉には関節を屈曲するための屈筋と伸ばす伸筋に区別され、大腿部の筋肉では伸筋群が40歳を100とすると、80歳では60にも減退するが、屈筋群では減退が殆ど見られないそうだ。重力に抗して立位を保持するのは伸筋群の役割が大きく、このあたりに足腰から老化が始まる原因がありそうだ。


   高齢者のリハビリは、こうした筋肉や関節の特性を理解することが必要だ。ソファーに腰を下ろして過ごすことが多いと聞く高齢者。この姿勢は膝よりも腰の位置がかなり後ろで低く、安楽ではあるが立位になるのは至難のわざ。座った姿勢から立ち上がるには、足部を腰の位置まで引き、上体を前に倒して重心を前に移動することが必須…ソファーではこの動作が難しい。Kさんは息子さん一家と同居し、家族揃って献身的な介護・介助を行っているが、こうしたリハビリのコツを教えている。その効果がこれから期待される。頑張れ!Kさん。


コードギアス反逆のルルーシュ

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