2011年08月26日号

No.131


さあ、困った。原稿の催促の電話を、まんまる新聞の担当者からもらって、私は頭を抱えた。私っていつもこうだ。子供の時から追い込まれないとやらない性分だった。やらないのではない。心では気になっているのにできないのだ。その私が子供達には「さっさとやってしまえば楽なのに」と、子育てをして来たのだからおかしくなる……そうだ!!花火大会の事を書こう!タイトルが決まって漸くペンが動き出した。


   パウロ病院は年間を通して行事の多い病院である事を、私は誇りに思っている。何故行事が多いのか?それは、辛く長く単調になりがちな患者さんの入院生活が、明日に希望を持てる入院生活であってほしいと、私達職員は願うから…。


   今月の行事は花火大会だった。シフトで動く病院が夜の花火大会ができるだろうか?しかし、パウロ病院は見事にできた。


   全ての職種の職員が、オフのスタッフも名乗りを上げ、患者さんと関連施設の利用者さんに一対一の介護につく。そして、共に夜空を見上げて、七色の花火を楽しむ。花火師となった男性職員の作業着は、火の粉を浴びて、焼け穴ができている。見物の患者さん、家族、私達の顔はみんな空を見上げている。「ドカン!」一発!二発!!みんなで数える。言語に障害のある患者さんが、思わず「パウロ万歳!!」と叫んだ。花火は不思議と日本人の、特に高齢者の心を揺さぶってくれる。麻痺の残る手に花火を握り、顔は童心に返っている。例え言葉に障害があっても、心の言葉がほとばしり出て来る。「あ」でもいい、「う」でもいい。私達には全部分る。「あー」は、いいなあ。「う」は、うれしいなあ。「ほお!!」は、すばらしいね。


   日本の夏は、花火といい、お墓まいりといい、よい習慣があって本当によい国です。短い夏が終ります。良い思い出を沢山つくり、患者さんの人生が豊かになりますように。


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