2011年08月12日号

本当の豊かさ


「どういうのが本当の豊かさなんだろうか」……ここ何ヵ月か、日に日にこの疑問が強くなって来ている。原子力発電の是非が問題になる時、「経済大国でなくていいのか」「豊かな生活が失われてもいいのか」という脅しにも似た囁(ささや)きが必ずあった。でも、そうでなければ…経済至上主義でなければ本当に貧しくなるのか、原発がなければ果たして国がつぶれてしまうのか……真剣にそういうことを考えて取り組む政治家さん、あるいはジャーナリストさん、あるいは世界各国の状況を調べて教えてくれる学者さんなりが、なぜかいないのだ。


   テレビで「世界ふれあい街歩き」(NHK)とかという番組があって、世界各地の日常の街角とそこに生きる人々の飾らない素顔が見られるから気に入っている。ところが、多くは日本のような“経済大国”ではなくて“貧しい”はずなのに…なぜか、時には日本より幸せに見えてしまうことが多い。それぞれに決して日本よりも貧乏にも不幸にも見えないのだ。むしろ地に足の着いた生活をしていて、うらやましかったり尊敬してしまったりする。もしかして、人間が本当に豊かに生きることができる道が別にあるのかも知れない…。


   深遠な文化を育んで来た日本列島の人々の、しっかりと根を張り巡らして来た社会の有り様が、ここ数十年の政治経済に破壊され、いつの間にか薄っぺらくなって…拠り所になる家族も土地も失い、独りぼっちで生きて死んでいくような殺伐とした世の中にされてしまった。いったい誰が、どんなやつらがこんな有様にしてしまったのか。


   本当の豊かさとはどんなのだろうか……こんな社会で、こんな経済で、こんな政治家たちで、こんなジャーナリズムで、こんな学者たちで、こんな国民の意識で、いいのか…私たちはいいかげんに目を覚まして考えないといけない。


エコポイント対象 テレビ

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