2011年09月16日号

どんぐりを拾いに


札幌医大の同室に入院している70数歳になるFさんが、朝の散歩からニコニコしながら帰ってきた。巾着袋から取り出したのは、まだ緑色の大きな真ん丸のどんぐりの実。6~7個をうれしそうにテーブルの上に置いた。道庁から北大植物園正門に連なるアカナラ並木に生(な)るのと似た、大粒のどんぐりだった。並木は、明治24年にアメリカから植物園に導入されたアカナラ(レッドオーク)の2世が植えられ、この並木のどんぐりから今度は各地の公園や街路樹などに広がったとされる。札幌医大にも子孫のアカナラがあったのだろうか…。


   別にどうするわけでもない、ただどんぐりが落ちていただけなのに、70を超した年寄りが心を浮き立たせてつい拾ってしまう。そして、「どんぐり落ちてたさ」とうれしそうに見せられて、大差のない年の大人同士が、「やいや、やいや」と喜んでいる…不思議といえば不思議なある秋晴れの朝の情景。どんぐりが大切な食料だった頃の古代の記憶。縄文の心が騒いだといえば、穿(うが)ち過ぎになるかも知れないけれど…。


   秋の野山では、ナラ、カシワ、クヌギ、カシ、南国ではシイなどの木が、いろいろな形のどんぐりを実につける。ただそれを採ったり拾ったりするだけで小さい頃は時間の経(た)つのを忘れた。なぜかうれしくて大切にポケットにしまう。……帽子をかぶったかわいい坊や。ナラの木のどんぐりは面長でベレー帽。カシワの木のどんぐりは丸顔で毛糸の帽子……マッチの軸を差し込んでコマだの、竹ひごを使ってヤジロベェだのも時折は作った。


   厚別区内では、北星学園大学横の「大谷地の森公園」にどんぐりが生るコナラの林がある。アカナラ、ミズナラもあるそうだ。厚別区公園緑化係に聞くと、もみじ台の熊の沢公園や、青葉緑地・青葉中央公園などにも、ミズナラ・コナラ・アカナラの木が多いという。ほかに、下野幌高台公園(厚別東2―4)や小野幌くりの木公園(厚別東3―5)にも数は少ないがどんぐりの木はある。


   江別の公園のどんぐりの木は、ミズナラ、コナラ、カシワ、アカナラ…。公園を管理するエコ・グリーン事業協同組合によると、大麻の西・東・中央・ひよどり・新町などの各公園、文京台のはるにれ公園、ならのき公園。野幌方面では、緑が丘の南緑地やあかげら公園(緑が丘35)、あやめ公園(東野幌町18)。そして、運動公園手前の千古園。江別保健所裏の錦町公園、湯川公園(野幌寿町19)、泉の沼公園(東光町31)。四季の道には大きなアカナラの木があるという。


   今年のどんぐりは不作ではないかと言われていて、簡単に見つかるかどうかわからないけれど、ちょっと拾いに行ってみたい…。


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