2011年10月07日号

もっと七味を…!


温かいそばやうどんには、七味唐辛子が味わいを豊かにする。ところが、北海道ではそば屋で「七味ちょうだい」と頼めば「はい、七味です」と平然として一味唐辛子を持って来るほどなのだ。歴史的事情もあるけれど、七味唐辛子のあの至福の味わい、どうかわかって欲しい…店にも置いて欲しい…。


   秋晴れのある休日、開拓の村。大道芸が賑やかで、ガマの油売りや紙芝居の名調子を多くの人々が楽しんでいる。…で、――武州川越(かわごえ)の名産・黒胡麻(ごま)2杯入ります。紀州有田みかんの皮の粉。四国は讃岐、高松の名産・唐辛子の粉。次は江戸は内藤新宿、八つ房の焼き唐辛子。東海道は静岡朝倉の粉山椒。大和は芥子(けし)の実。最後は野州日光麻の実。以上、7種類が入りまして、七色唐辛子と申します――そんな口上の、七味唐辛子の辻売り。目の前で七色を合わせてくれる。浅草筋に伝わる本格の七色唐辛子が1袋100円…何という幸運か。


   “医者町”といわれた江戸薬研堀に生まれた七味唐辛子は七色唐辛子の名で知られる。乾燥したのとともに焼き唐辛子を調合するのが特徴という。ほかに地方地方、店々で調合に特色があり、青海苔やシソ、生姜(しょうが)、白胡麻などを合わせるところもあるそうだ。


   いずれも薬効あきらかな漢方生薬。体にいいものばかり。噛めばプチプチ、七色の風味。食卓に1本、ふところに1本…七味唐辛子はささやかな幸せの味。


チュニック

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