2011年11月04日号

「患者様」?


病院の張り紙などに「患者様」と書いてあったりして違和感を持ち続けていた。どうしてこうなったか調べていたら、“患者様”の呼称の背後に隠された医療者の苦悩に突き当たって、大きなショックを受けた。お医者さんが尊敬されるどころか、患者にとって不都合が生ずると、すぐ“医療ミス”だとマスコミやインターネットで糾弾されてしまう社会…。


   ある外科医のブログ……“割り箸事故”(割り箸が喉に刺さって男児が死亡した1999年の事故で、診察した医師が起訴された)が起こった時、その事故に対するマスコミ、一般大衆の姿を見て、医者・病院側も、患者さんに神様の「様」を付けて、“畏れ崇め”るようになったという。“患者様”の意にそぐわない結果が出ると、すぐ告訴されて医者・病院は被告人にされ、無罪であっても時間ばかりが費やされる裁判になり、場合により医療者は逮捕され、マスコミが煽動して国民のバッシングを受ける…医師は腫れ物に触るように、恐る恐る“患者様”に接するしかない現状に置かれてしまった。


   この事故は、日本の医療にきわめて大きな影響を与え、医療界の基盤が流動化する契機になる。この頃から、「診ない患者にたたり無し」という言葉が医者の間に広がったそうだ。「救急患者のたらい回し」も激しくなる。病院や医院が「患者様」と呼称するようになってから医療崩壊が起きたとブログの医師は言う……。


ICレコーダー オリンパス

トラックバックURL:

« 衛兵の目差し | TOP | 肺炎球菌ワクチン »

[PR]SEO対策済みテンプレート