2011年12月16日号

バレット食道と食道癌


12月3日に札幌ドームで行われたサッカーの試合、3位のコンサドーレ札幌は、2―1で首位のFC東京の試合に勝ち、4シーズンぶりのJ1復帰を決めた。今年、コンサドーレは前半までは下位を低迷したものの、徐々に盛り返して、サガン鳥栖、ヴォルテス徳島と3つ巴のJ1昇格圏を争う戦いを演じた。


   Rさんは70歳になる男性、インターネットに応援ブログを開く夫婦揃ってのコンサ熱烈サポーターである。9月下旬、初めての胃カメラ検査に挑戦した。食道と胃の接合部に気になる所見が認められ、組織検査を行ったところグループ4=癌の可能性が高いとの診断。恵佑会札幌病院を紹介し10月下旬に内視鏡的粘膜切除を受け、バレット食道から発生した6×7ミリの高分化型腺癌との結果。


   バレット食道とは、胃液から食道への逆流を繰り返しているうちに、胃液に含まれる塩酸とペプシンという消化酵素によって消化・損傷を繰り返した食道粘膜が本来の扁平上皮から腺上皮に変質したものと言われている。やがて癌細胞へ変化することが多い。Rさんの場合には、明らかな逆流性食道炎の自覚症状も内視鏡所見も見られなかったが、胸焼けや呑酸、夜間に増強する胸痛など典型的な逆流性食道炎の症状を自覚する人は定期的に内視鏡検査を受けることが勧められる。


   コンサの最終試合の数日前に術後報告と定期受診に来院したRさん、「粘膜筋板を越えての浸潤はなく、完全に除去できた」更に「次の試合に勝ってJ1昇格を私の全快祝いにしてくれたら最高、念願成就だ」と。J1昇格を決めた2日後、今春道警を定年退職して自動車学校に再就職したHさんが来院した。Hさんも胃・食道接合部に発生した同じような早期食道癌を粘膜切除で完治している。Hさんがクリニックに持ってきてくれたコンサのフルメンバーが写った交通安全のポスターを思い出した。食道癌とコンサは縁がある?


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