札幌市長年頭あいさつ 2012
年頭にあたり謹んでご挨拶を申し上げます。
昨年四月の選挙において、札幌市長として引き続き市政を担わせていただくことになりました。三期目がスタートして半年余りが経過しましたが、その間「市民の力みなぎる、文化と誇りあふれる街」の実現に向けて、全力で市政運営を行ってきたところです。
二〇一一年を振り返る上で忘れてはならないのが、三月に発生した東日本大震災と、それに伴う福島第一原子力発電所の大事故です。私も現地を視察し、札幌市の防災最高責任者としてあらためて、防災力向上と脱原発依存の必要性を強く認識しております。
私たちは、今回の震災を通じて、ある教訓を得ました。それは、人知を超えた災害が起きたときハードの力には限界があるということ。そして、ハードが破られたとき、最も力を発揮するのは人々の支え合いの心であるということです。そうした「人の和」をまちづくりに生かし、誰もが安心し、豊かさと幸せを感じられるまちをつくるため、これまで展開してきた「市民自治」の取り組みをさらに充実させていきます。
市民が安心して暮らすためには、人と人が支え合う仕組みをつくることが必要です。そのために、高齢者を支える地域包括支援センターの増設や、子育てサロンの常設化などにも取り組み、誰もが安心して暮らしていける環境づくりを進めながら、地域の絆が深まる取り組みを支援してまいります。さらに、地域の力と区役所やまちづくりセンターが連携し、豊かな地域づくりに共に取り組んでまいります。
また、私は人が持つ「創造性」が、未来を切り開く鍵になるという考えから、創造性豊かな人材を育み、その感性に市民が触れられる場を創出してまいりました。今後は、こうした取り組みを広げ、経済の活性化にもつなげていくとともに、ユネスコが認定する創造都市ネットワークへの加盟に向けた準備を進めてまいります。同時に、路面電車の延伸など、将来、まちの財産となる都市基盤の整備にも取り組んでまいります。
これからの札幌は、超高齢社会、人口減少という未知の時代を迎えます。そうした時代に対応するため、今後十年間のまちづくりの指針である「札幌市まちづくり戦略ビジョン」を皆さんと共有していきます。市民の笑顔が輝き、魅力があふれるまちであり続けるために、私はこれからも皆さんと共に考え、悩み、行動していきます。
皆さまのご理解とご協力を心からお願い申し上げます。
札幌市長 上田 文雄
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