2012年01月13日号

五・七・五で・・・


帰省せし息子はひたすら眠りおり2日の朝に帰り行(ゆ)きたり――NHK第1ラジオの、俳句、都々逸(どどいつ)、短歌、川柳の投稿作品を紹介する「文芸選評」という番組で聞いた短歌なのだが、おそらく父親だろう、親の思い、気遣い…情景が直に伝わってくるようで、心に残っている。


   俳句は五七五の17音、都々逸は七七七五の26音、短歌は五七五七七の31音、川柳は季語にこだわらない五七五の17音――だという。七五調のリズムは日本人の骨身にしみこんで、和歌から民謡、やくざ者の口上から寅さんの名ゼリフまで、七五調でぴったりと収まる。


   都々逸なんかを口ずさみながら、粋な気分で露天風呂にでもつかってみたいといつも思うのだが、人間が無粋で似合いそうもないからあきらめている。♪惚れて通えば千里も一里逢えずに帰ればまた千里…だの、高杉晋作の作といわれる♪三千世界の鴉を殺しぬしと添い寝(「朝寝」と覚えていた)がしてみたい…だの、♪恋に焦がれて鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がす…だの、艶(つや)っぽくていいですねぇ。都々逸には最初にもう5文字(音)かぶせて五七七七五の31音でうたう「五字かぶり」という形式もあって例えば、♪唐傘の骨の数ほど男はあれど広げてさすのは主ひとり……。


   良く社員から「無理をさせ無理をするなと無理を言い」なんて皮肉を言われた川柳は、物事のツボを押さえて我が意を得たりと感心させるのが真骨頂だそうだが、軽みの句ばかりではなく、感慨深い重厚な句も多く裾野が広い。忘れられないのは、山形の農婦が荒れた手を詠んだという「洗うても洗うてもなお軍手かな」……日本人はみんなすごい詩人なんだなぁと思う。


SDHC 16GB

トラックバックURL:

« 百人一首 | TOP | 旧正月に、おめでたい話 »

[PR]SEO対策済みテンプレート