2012年02月10日号

眼科検査新時代①光干渉断層計(OCT)


今年も早2月、少し落ち着いたところで身近な生活環境の変化を考えてみました。まず思いつくのは、デジタル化によりテレビの画像が格段に向上したことです。携帯電話も社会構造の変化に大きな影響を与えています。


   医学の世界でも進歩・発展にはめざましいものがあります。たとえば診断技術では、シーティー(CT)やエムアールアイ(MRI)という画像診断法は、今や普通の検査法になりました。眼科の世界でも最近になり急速に進歩した検査法があります。光干渉断層計(Optical Coherence Tomography/略してOCTまたはオーシーティー)という器械を用い、黄斑部網膜の断面や視神経乳頭周囲網膜の厚さ計測、網膜と硝子体の関係などを観察する方法です。


   従来の眼底検査は、例えて言うとリンゴの形や色など表面を観察する方法ですが、OCTは2つに割ったリンゴの断面をみて、果実や芯の状態を知る方法です。眼底写真を撮る要領で眼底を検査しますが、撮影部位が決まれば瞬時に検査は終わります。そのため苦痛はほとんどありません。


   ところで網膜は10層の組織で構成されていますが、これらの網膜層を見るには、今までは摘出眼球から網膜を切り出し顕微鏡で調べるしか方法はありませんでした。これでは臨床的に眼の異常は調べられません。しかしOCTの出現により、生きている目の網膜をスライスしてその断面像を組織学的レベルで観察出来るようになり、特別なことをしなくても網膜の病的変化が分かるようになったのです。これは、すごいことです。


   OCTの導入により、従来の眼底検査では診断が難しかった網膜の病気が次々と明らかにされています。また、緑内障では障害された網膜部位をより正確に確認できるようになり、その診断や治療方針を決定する上で大いに役立っています。


   検査によるストレスはほとんどありません。眼の検診を兼ねてOCTを一度体験されるのも良いでしょう。


けいおん! CD

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