2012年03月09日号

“味方”か“敵”か


まだ、まんまる新聞になる前の「グリーンタウン」という紙名だった頃…12年前の「散歩道」に、原発が必要なくなる時代を“予想”した週刊誌記事を取り上げたことがあった。


   ――「サンデー毎日」1月30日号に、ちょっとショッキングな記事が載った。「原発と送電線が日本から消える日」というタイトルのそのルポは、自動車メーカーのダイムラー・クライスラー社が、水素と空気だけで発電できる燃料電池を自動車の原動力として実用化することに成功、すでに時速145km、走行距維450kmの性能を実現したという発表の内容と、この電池で家庭用などの発電も十分可能ではないか、との報告だ▽この燃料電池がさらなる目標としているのは、生ゴミやプラスチックを原料に水素を取り出し、それで発電するシステム。こうした具体的なエネルギー源が実現しつつある反面、政府は“原発をあと20基…”に固執しているという▽原発の最も大きな問題は、例え何百年に1度の事故でも、自然と人間に、誰も責任をとれない痛手をしかも広範囲に、残すことだ――(平成12年1月28日号)。


   送電線はともかく、モーターで走る電気自動車が一般的に広がりはじめ、基本的に同じ構造で電源を燃料電池に求める燃料電池車も、国内各メーカーで実用化された。天然ガスなどの主成分であるメタンガスから水素を分離して利用する方式。家庭用燃料電池発電システムの開発も進み、すでに普及段階に入っている。太陽光・風力・バイオマスなどの発電が現実化し、日本近海に多く埋蔵されているメタンハイドレート生産も現実味を帯びてきた。水力発電や天然ガス化が進む火力発電も様々に進化し、その組み合わせの上で、技術的には、すでに“エネルギー新時代”に突入し始めたのではないか。大資本が進める原発産業やそれにぶら下がる官界、政界、学界などにあの手この手の抵抗はあるだろうけれど、「脱原発」の準備はできつつある。後は国民の意思統一の問題で、1人ひとりが態度を決める段階にきた気がする…とすれば、どちらの立場にせよ、(産業界、官界、政界、学界の)本当は誰が“味方”か“敵”かを、だまされないように注視しなければならない。


   春、3月。雪の下では新しい芽生えが土を持ち上げている。年毎に新たな生命を生み出す自然というものは、すごいものだなあと、今年は今更ながらに思う。しかし、人間の強欲で動く原発は、その世界を一夜にして地獄に変えてしまう…。


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