2012年03月09日号

眼科検査新時代②光干渉断層計(OCT)と緑内障


眼科に新しい検査機器として光干渉断層計(OCT)が登場したことは前回紹介しましたが、この検査は、緑内障をはじめとして視神経に起こる疾患の診断に驚くべき能力を発揮します。では何が凄いのか、緑内障を取り上げてもう少し具体的に述べてみましょう。


   外界の映像は、網膜視細胞が外界からの光を感じると、刺激が神経線維を介して脳の視中枢に運ばれ認識されます。この光刺激を網膜から脳に運ぶ神経線維は眼球の出口にあたる視神経乳頭に集められます。緑内障は、この視神経乳頭部で神経線維が障害される病気です。障害を受けた神経線維は減少し消失していきます。結果、網膜は菲薄化(ひはくか)します。この網膜が薄くなる過程で、視野狭窄や暗点などが現れるのです。


   緑内障に対する検査は、まず眼圧を測定し異常の有無を調べます。次に視神経乳頭を眼底検査します。緑内障になると視神経乳頭の陥凹(かんおう)拡大や、視神経乳頭周囲の網膜に出血なども現れます。そして、光の感じ方を調べる視野検査を行います。この検査では本人が気付いていない暗点や視野欠損の有無も検出できます。


   このように、緑内障には眼圧、視神経乳頭部を調べる眼底検査および視野検査が主に行われてきました。しかし、今回OCTという強力な助っ人が新たに加わりました。


   OCTを行うと網膜の厚さを調べることができます。この検査で視神経乳頭周囲の網膜厚を測定し、薄くなった網膜領域とその程度を調べます。実際には、視神経乳頭周囲の網膜をぐるりと1周測定し、正常網膜の厚さと比較します。菲薄化した網膜領域は画面上で地図状に、菲薄網膜の厚さは数値で表示されるので、容易にしかも客観的に確認できます。また拡大した視神経乳頭の陥凹も立体的に観察できるのです。従来の検査では、この様な神経線維の障害状況を把握するのは困難でしたが、OCTにより緑内障の重傷度ばかりではなく、早期診断も可能になりました。


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