2012年07月13日号

国会事故調報告書から…


去年の散歩道でこんな事を書いていた。


   ――福島の一部の山々では、その秋の実りも喜べない事態になってしまった。山の恵みも何もかもみんな、放射能という見えない、人の手がおよばない“力”で毒にされてしまう…まるで魔法をかけられるおとぎ話か何かのようなバカな話が現実になった。生き物が生きる「自然」を一瞬のうちに地獄に変えてしまった“原発”という悪魔の装置(9/23)――鉄腕アトムもドラえもんもガンダムも、おそらく今の60代までの人々に夢を育んだヒーローたちのそのエネルギーは理想的に進化した“夢の原子力”だった。ただ、現実と違うのは、夢の原子力が「完全制御」されていたことだ。残念ながら、現実の原子力は人間の力ではまだまだ制御されているとは言えない…(7/15)。


   福島原発事故を調査する国会事故調(黒川清委員長)が7月5日、最終報告書を公表した。それによると事故の根源的原因は、規制当局(原子力安全委員会や保安院)が、規制される事業者(この事故の場合は東京電力)の利益のために働くという逆転した構造が生まれ、監視・監督機能の崩壊が起きた。その結果、何度も安全対策を立てるチャンスがあったのに、国民の命を守ることよりも電力会社の利益を優先して、それをしなかった――と分析し、「今回の事故は『自然災害』ではなくあきらかに『人災』である」(報告書ダイジェスト版)と断言している。


   …読んで驚いたのは、「人災」だったという決めつけだ。あの大事故が100%“人災”ならば、人間が気を付けさえすれば安全に制御(コントロール)できるという結論になってしまう。はたしてそうなのか?“脱原発”“脱原発依存”の空気が強まる中で、巧妙な「原発は大丈夫」のメッセージ。世界の原発利権の影にいる、特定の人々を喜ばせるウインク。下種(げす)の勘ぐりだろうか…?


lecca CD

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