2012年07月20日号

スポーツドリンクは万能水?


Sさんは80歳代の男性、高血圧症のために定期通院している。奥様に付き添われて来院。数日前から歩行が不安定で食欲もなく、椅子に掛けると左右に傾く。血圧を測定したところ、普段よりも低いくらい。「脳梗塞か?」と思って脳外科を受診してMRI検査を受けたが「問題なし」と言われたそうだ。


   診察すると、血圧は102~58でいつもよりも低めだ。歩行状態を観察すると、フラフラして周囲のものに掴まる。口腔内を見ると、少し乾燥気味ではあるが、強い口渇はないとのこと。脱水性らしいと奥様に伝えた。奥様は「友人から1日1・5リットルが目安と聞いていたので飲水を促すが、頻尿を嫌ってなかなか飲んでくれない」と。


   脱水症には、低張性、等張性、高張性という3つの種類がある。血液中の電解質濃度の高低による分類だが、この暑い時期には発汗によって水分と電解質が失われる等張性が多い。この状態の人に、「水分が足りない」といって真水やスポーツドリンクをせっせと飲ませると、水過剰となって低張性脱水症となってしまう。市販のスポーツドリンクは電解質やブドウ糖含有量が少ないからだ。すべての脱水症には適正な水分、電解質、糖質の供給が必要である。


   Sさんの場合には、この暑さで発汗量が増えて水分と電解質の両方を喪失したにもかかわらず、水分のみを供給したために低張性脱水に陥ったものと思われる。この場合、「経口補水液」という飲料水を利用するのがおすすめ。低開発国の医療援助のために開発された「口から飲む点滴」である。でも、人の好みは様々なので、口当たりの良いレシピも紹介している。まず、無塩のトマトジュースを300ml用意し、水を700ml加えて合計1リットルにする。これに食塩を小さじ半分(約3g)と砂糖を大さじ4杯半(約40g)加え、混和して冷蔵庫に入れておく。トマトの苦手な人は、リンゴジュースを使って糖分を少なめにする。


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