2012年10月12日号

目の病気を年のせいにしていませんか?④


加齢黄斑変性が黄斑部になぜおこるのか?


   加齢黄斑変性の原因となる脈絡膜新生血管が、なぜ黄斑部に狙いを定めたように発生するのでしょう。黄斑部という場所に何か理由がありそうですね。今回はこの理由について考えてみます。


   ①網膜構造と黄斑部の特殊性 眼球内面の大部分を被っている網膜は、光を感ずる視細胞がある網膜外層と視細胞の反応を脳に伝える網膜内層に分けられます。瞳から入った光が、光を感ずる視細胞に行き着くには、まず硝子体を通りその後網膜内層を通過し、最後に網膜外層の視細胞に到達します。つまり光は、視細胞に入る光を減少させる「すだれ」の役を果たす網膜内層を通過しなければなりません。また網膜内層には血管も走行していて光りを遮るため、いい視力を得るには非効率的な構造になっています。


   一方黄斑部は、眼底の一番奥の網膜の中心にあります。その中心は「中心窩」と呼ばれる組織学的に凹んだ部分です。この周りをルテインとゼアキサンチンという黄色い色素「黄斑」が囲んでいます。中心窩は特別な場所で、よい視力を得るために独特な構造をもっています。この部分には、光を遮る網膜内層がないため、光が直接網膜外層の視細胞に入ります。また中心窩は、光の通過を遮る網膜血管もなく、光の到達性が高いのです。これにより良好な視力(視力1・0以上)が得られます。黄斑部は更に視野の中心でもあり、形や色など高度の視機能を持ち合わせたまさに視覚のセンターの役割を果たしています。


   ②黄斑部の不都合 黄斑部の特殊構造は、生まれた時から生涯にわたり他の網膜部位よりも多量の光を浴びるため、常に光ストレスにさらされる運命にあり、強い光を長期間浴びると視細胞が障害を受けます。また、高機能を維持するためには活発な代謝活動を強いられ、代謝産物が網膜に蓄積し網膜機能を低下させます。このようなことから、黄斑部は老化しやすく、加齢黄斑変性が起こりやすい環境にあるのです。


穴あきレギンス

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